男性二人で旅をするとき、ベッドの話は少しだけ繊細

予約サイトを見るたび、まずベッド幅を探す。
“ダブル”って書いてあっても、ビジホだと小さいことがある。僕の基準はだいたい 140cm。ここを下回るならツインでいいかな、って思う。160cm以上なら安心。
この前、伊豆の温泉旅館を前日に予約したら、夜に確認の電話が来た。
「男性2名のご宿泊でよろしいですか?」
フォームに書いたけど…前日だし最終確認なんだよね、と思って「はい、ツインで承知してます」とだけ答えた。電話は短く終えるのがいちばん気楽。
別の日の関東の某ビジネスホテルのチェックインでは、
「ベッドは1台でよろしいですか?」→「1台でOKです」と答えたあとに、
「お体が大きいので、広めのベッドのお部屋をご用意できました」と言われて、ありがたいけど少しだけ気恥ずかしかった。
こういうときは、個人の話題からベッド幅などの“数字の話”に切り替えるのが自分には合っている。
「ありがとうございます。幅◯◯cm以上だと助かります」って、数値でお願いする。相手も把握しやすいし、僕も落ち着く。
昔の話。十年以上前、香港のエコノミーホテルで、
「通常は男女の2名様がダブルをご使用になります」と言われて固まった。いま思えば、古い台本+在庫確認+直訳っぽい言い方、いろいろ重なっただけかもしれない。
そのときは拙い英語で“One bed is fine for us.”とだけ言った。これで十分通じた。
“誰が使うか”より“何センチで寝るか”に話を置き換える――それが今の自分の定番。
最近は、チェックインでこういう言い方をされることは減った気がする。それでもたまにある。そんな日は、深呼吸して、短いフレーズで整える。怒るほどでもないけど、モヤモヤは置いていかない。
ベッドタイプの基礎知識(ざっくり整理)
ツイン(Twin)
シングルベッド ×2台の部屋。寝相や体格差が気になるとき、各自で快眠を確保しやすい。
ダブル(Double)
1台のベッドを2人で使うタイプ。幅の確認が最重要。快適ラインは人によって異なるが、目安は下の表。
ベッド幅の目安(一般的な基準)
名称 | 幅の目安 | 体感メモ |
---|---|---|
セミダブル | 約120cm | 2人だと基本狭い |
ダブル | 約140cm | 許容〜普通(体格次第) |
クイーン | 約160cm | ゆとりあり |
キング | 約180cm | 余裕・広々 |
メモ: 同じ名称でもホテルや国によってサイズが微妙に違うことがあります。最終判断は“cm表記”で。長身の人は長さ(199–203cm級)もチェック。
ハリウッドツインってなに?
定義
シングル(またはセミダブル)2台を隙間なく寄せて、“1台風”にして使うレイアウト。上にベッドブリッジ(隙間を埋めるパーツ)や大きめのボックスシーツ/一枚掛けの寝具をかけて段差を目立たせない場合も。
メリット
- 合計幅が180〜220cm級になりやすく、とにかく広い。
- マットレスは別なので、揺れや寝返りの振動が伝わりにくい。
- 体格差/寝相の違いがあっても調整しやすい。
注意点
- 中央の境目は完全にはゼロにならないことがある(ブリッジ有無で差)。
- ベッドフレームの仕様や客室配置によって寄せられない日もある(事前リクエスト推奨)。
- 予約サイトでは「ハリウッドツイン」「ツインベッドを寄せる」「twin beds pushed together」など表記がまちまち。
こんな人に
- 「1台で寄り添って寝たいけれど、幅はしっかり欲しい」
- 体格が大きめ/寝返りが多い/とにかく広さ重視なカップル
予約・問い合わせでの書き方(コピペOK)
日本語
男性2名です。ベッドは1台での利用を希望します(幅◯◯cm以上だと助かります)。
難しい場合は、ツインを寄せた「ハリウッドツイン」対応をお願いできますか。
英語
We are two men. We prefer one bed (ideally ◯◯ cm or wider).
If not available, could you arrange twin beds pushed together (Hollywood twin)?
使い分けの目安(実感ベース)
- 140cm 未満の“ダブル” → 2人だと狭く感じやすい:ツイン or ハリウッド検討
- 140cm 台 → 許容〜普通
- 160cm 以上 → 快適寄り
- 180cm 以上 → 余裕、広々
迷ったら:「ダブル(幅◯◯cm以上)希望。不可ならハリウッドツイン可」の二段構えが安心。
結局のところ、旅の夜を快適にするのは“関係の説明”じゃなくて、ベッド幅という具体。数字で伝えるほど、当日の会話は穏やかになる――これが今の結論です。